ニュース

接続契約に関する新ルールが発表

接続契約に関する新ルールが発表

資源エネルギー庁より、太陽光発電設備の運用変更についての発表がありました。平成28年8月1日以降に接続契約を締結する案件に対して下記2つのルールが適用されます。

  • ①運転開始の期限ルールの付与
  • ②変更認定に伴う価格変更ルールの見直し

運転開始の期限ルールの付与

固定価格買取制度の導入以来、太陽光発電設備による発電のコストは年々低下しています。調達価格の決定から運転開始までに長期間を要した場合には、実際に事業に要する費用と調達価格の算定の際に想定したコストに乖離が生じ、国民負担が必要以上に高まる可能性があります。今までは設備認定さえ取得すれば調達価格の権利を無期限で確保できました。調達価格は太陽光発電設備の発電コストを考慮して毎年算定されていますが、太陽光発電設備の費用が安くなればなるほど、高い調達価格の案件は当初の予測よりも儲かります。   設備認定と電力会社への申請だけを行って建設されていない発電所は各地にあります。こうした状況を踏まえ、太陽光発電事業においては、2016年8月1日以降に送配電事業者と接続契約を締結する案件に対して、認定から運転開始までの期間に期限を付与し、期限を超過した場合に一定の措置を講じることになりました。10kW以上の発電所の期限超過した場合の具体的な措置(例:運転開始が期限から1年遅れるごとに、調達価格を5%低減又は調達期間を1年短縮)については今秋以降の調達価格等算定委員会での議論を経て決定します。

運転開始の期限について

運転開始の期限は、資源エネルギー庁が分析した認定~運転開始までの期間の実データや事業者ヒアリング等を基にしています。

太陽光の認定から運転開始までの期間の分布

参考資料:「FIT制度見直しの詳細制度設計等について」出展:資源エネルギー庁

・今までに設備認定を取得していた案件を2016年8月1日から2017年3月31日までに電力会社と接続契約を締結する場合は2017 年4月1日が運転開始期限の起算日となります。
・新たに取得した設備認定を2017年3月31日までに電力会社と接続契約を締結した場合は2017年4月1日が運転開始期限の起算日となります。
・新たに取得した設備認定の認定日翌日から9ヶ月以内に電力会社と接続契約を締結した場合で、2017年4月1日を超えて契約した場合は接続契約の締結日を運転開始期限の起算日となります。
・50kW以上の高圧連系発電所にて電源接続案件募集プロセスに参加した場合、当該プロセスが終了した日から起算して6ヶ月以内に、接続契約を締結する場合は当該接続契約の締結日を運転開始期限の起算日となります。

変更認定に伴う価格変更ルールの見直し

開始期限

参考資料:平成28年8月1日以降に接続契約を締結する太陽光発電設備の運用変更について」出展:資源エネルギー庁

現在、太陽光発電において、運転開始前に太陽電池のメーカーの変更/種類の変更/変換効率の低下/出力の10kW以上かつ20%以上の減少を伴う変更認定を行う場合、調達価格を変更認定時の価格に変更することとしております。 2016年8月1日以降に送配電事業者と接続契約を締結する場合については、変更認定を行っても調達価格を変更させないこととします(出力の増加については、引き続き変更認定時の調達価格に変更されます)

それぞれの注意点

①2017年3月31までの接続契約の締結日で10kW未満は1年以内として2018年3月31日までに連系開始しないと認定失効。10kW以上は3年以内として2020年3月31日までに連系を開始しないと単価の引下げと買取期間の短縮と言われています。
②2016年8月1日以降の接続契約の締結は「パネルメーカーの変更」及び「単結晶と多結晶の変更」「パネル単体出力の低下」いずれの場合も単価変更になりません。従来通り認定出力を増加させた場合のみ変更認定日の単価に変更となります。


当サイトへの情報・資料の掲載には注意を払っておりますが、掲載された情報の内容の正確性については一切保証しません。
これらは皆さまの便宜のために提供しているものであり、弊社はその内容の正確性については一切責任を負いかねますのでご了承ください。